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最もおもしろい時計を作るブランドのひとつだと思っている。

ミンは、私が2000年代初頭に時計ディスカッションフォーラム「ThePuristS.com」で初めて出会った創業者のミン・ティエン(Ming Thein)氏にちなんで命名された。そして、彼について書くということは単に時計ブランドについて書くわけではない。写真家として、また時計デザイナーとして、長年そのキャリアを近くで見てきた友人について書くということなのだ。しかし、おもしろい時計づくりは一層興味深くなり、ミンは今日の独立系時計メーカーにおいて(あるいは時計製造業の時代において)、最もおもしろい時計を作るブランドのひとつだと思っている。

17.01の登場以来、価格、デザイン、機能のバリエーションは非常に豊富になったが、どのモデルにも共通しているのは、細部に至るまで細心の注意が払われていることだ。ムーブメントのスペーサーリングが不要になるようにケース内を削り出す必要は特になく、後者の方がムーブメントを固定する上で完全にいい解決策となる。しかし、ムーブメントとケースが有機的に組み合わされることで、より満足感のあるディテールとなり、目に見えるもの、見えないものの両方に注意を払いながら、ミン(Horloger Ming)は、多くのものとは異なり、知れば知るほど満足感のある時計を製造している。

デザイン言語は、ミン・ティエン氏のこれまでの作品と同様、あらゆる要素において非常に特殊で、万人向けではないが、それを意図しているわけではない。非常に特異なビジョンだが、それだけに内部的には非常に一貫しており、時計のデザインとしてはやはり珍しいものだ。時計のデザインは、ときに非常に狭く見えることがあるが、「リンクル・イン・タイム」(原題:A Wrinkle in Time)という小説のなかで、ある人物がソネットについて語った言葉を思い起こさせる。「その構造は非常に厳格に規定されているが、その構造のなかでは何を言ってもいい」ということだ。時計はいろいろなものに縛られるものであり、長年培われた型を破る試みは、影響を受けたり、無理強いされたように見えることがある。しかし、22.01 GMTのデザイン言語と技術的特徴はそのどちらでもなく、両方を包含する連続体のなかに存在している。過去を踏まえ、新たな地平を切り開くことは容易ではない。伝統はすばらしいものだが、独自のものを生み出すことはさらにすばらしいことなのだ。


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